お寺に初詣に行く場合、家の宗派と違うお寺に行っても大丈夫なのでしょうか?
せっかくの初詣がバチ当たりになっては、ご利益どころではないですよね…。
仏様に失礼のないよう参拝方法やお参りの時間についても確認しておきましょう。
初詣に行くお寺は家と宗派が違っていても大丈夫?
実は、初詣に行く際、お寺の宗派は「特に気にする必要ない」と言われています。
もちろん、先祖代々お世話になっているお寺や、その宗派のお寺に行くのがベストではあると思いますが。
行きたければ行けばいい、行ってはダメということはない…という感じでしょうか。
ただ、宗派によっては、神社や教会、他の宗派のお寺への参拝を禁じているところもありますので、自分の宗教や宗派の教えに従いましょう。
ちなみに、初詣の参拝者人数ランキングを見ると、2位~4位は有名なお寺が名を連ねていますが、このお寺の宗派は知っていますか?
●初詣参拝者人数ランキング
順位 |
寺社仏閣名 |
参拝者数 |
1位 | 明治神宮 | 約316万人 |
2位 | 川崎大師 平間寺 | 約302万人 |
3位 | 成田山 新勝寺 | 約300万人 |
4位 | 浅草寺 | 約283万人 |
5位 | 伏見稲荷大社 | 約270万人 |
6位 | 鶴岡八幡宮 | 約250万人 |
7位 | 住吉大社 | 約236万人 |
8位 | 熱田神宮 | 約230万人 |
9位 | 武蔵一宮 氷川神社 | 約215万人 |
10位 | 大宰府天満宮 | 約200万人 |
答えは…
3位「成田山 新勝寺」…真言宗
4位「浅草寺」…聖観音宗(元々は天台宗)
自分の家の宗派と同じでしたか?違いましたか?
「あら、違うな…」という人が結構多いのではないでしょうか?
というのも、お寺の宗派で多いのは、浄土真宗と浄土宗なんです。
●お寺の宗派の人数ランキング
順位 |
宗派 |
人数 |
1位 | 浄土真宗本願寺派 | 792万人 |
2位 | 浄土宗 | 602万人 |
3位 | 高野山真言宗 | 383万人 |
4位 | 曹洞宗 | 354万人 |
5位 | 真宗大谷派 | 320万人 |
6位 | 天台宗 | 153万人 |
7位 | 法相宗 | 52万人 |
参考データ:文化庁の平成26年12月31日「宗教統計調査結果」
浄土真宗や浄土宗の人が多い中で、真言宗のお寺が初詣ランキング上位というのは不思議ですよね。
真言宗の人が熱心に参拝しているのか?
それか、やはり初詣ではみんな宗派は関係なく参拝している…ということなのかもしれませんね。
初詣にお寺に行く場合の参拝方法は?
お寺と神社の参拝方法で大きな違いは、音を立てて拍手を打たないことです。
お寺では、「合掌 礼拝」といって、静かに手を合わせて仏様にお祈りします。
パンパン!などと手を鳴らすと、作法が分かっていないと笑われてしまいますので気をつけてくださいね。
では、詳しい参拝方法をチェックしておきましょう。
お寺での参拝方法は?
・ひしゃくを右手で持って水を汲み、左手を清めます
・ひしゃくを左手に持ち替えて、右手を清めます
・再度ひしゃくを右手に持ち替えたら、左手に水を受けて口をすすぎます
・最後にひしゃくを縦にして、残った水で柄を洗い流して、元の位置に戻します
※ここは神社と同じです。
お寺でのお賽銭は、自分の欲を捨てる「お布施」と考えられています。
神社で「ご縁がありますように」なんて願って5円お賽銭を入れるのとは目的が違います。
せっかくのお寺への参拝ですので、自分の欲を捨てる「修行」と考えてお賽銭をあげてみてくださいね。
神社の鈴のように、お寺にはわにぐちと言われる鐘が吊るしてあるので鳴らしましょう。
仏様に「今から参拝しますよ」という合図を送る役割のものです。
一礼後、静かに手を合わせて祈り願います。
神社での参拝のように、パンパンと柏手を打たないので気をつけましょう。
これはしないで!縁起が悪い!
●ロウソクやお線香の火を前の人から受けないように
ろうそくやお線香が用意されている場合はぜひあげて欲しいものですが、その際、前の参拝者のものから火を受けないようにしましょう。
前の方の「業を受ける」と言われていて縁起が悪いので、自分で新しく火をつけてくださいね。
●帰り際に鐘をつかないように
お寺の鐘を参拝後に鐘を鳴らすのは、「戻り鐘」と言って縁起が悪いものとされています。
鐘をつく際は、参拝前にするようにしましょう。
お寺に初詣に行く時間は何時がいい?
お寺に初詣に行く際、「何時に行かなければいけない」というような決まりはありません。
朝でも、昼でも、夕方でも大丈夫です。
ただし、お寺によって参拝可能な時間が異なりますので、早朝や夜遅く参拝したい場合は事前に開いている時間を確認するようにしましょう。
ちなみに、10時~15時は参拝者が集まりやすい時間です。
人気のあるお寺で、混雑を避けたい場合は、朝早い時間や夕方以降に参拝するのが良いでしょう。
お寺への初詣参拝のまとめ
お寺での参拝方法はマスターできましたか?
とりあえず、音を鳴らして手を叩かないことだけは気をつけましょう。
ここさえできれば、お辞儀や手水舎などで間違ってしまったとしても、周囲にはバレにくいので大丈夫です。
お寺への初詣は、神社とはまた違った雰囲気を味わえるので、緊張しすぎることなく楽しんできてくださいね。